1: 海江田三郎 ★ 2015/12/12(土) 11:56:31.95 ID:CAP_USER.net
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column/newtech/20151201_731502.html
この年末、ロボット掃除機が再び盛り上がっている。ロボット掃除機の老舗、米国iRobotは“史上最高”と銘打った
「ルンバ980」を、日本国内で掃除機のトップシェアを誇る英国ダイソンは同社初のロボット掃除機「ダイソン 360 Eye ロボット掃除機」
をそれぞれ発売したからだ。
メーカーの哲学や、見た目はまるで違うこの2機種だが、実はいくつか共通点がある。1つめは本体上部にカメラを搭載し、
「SLAM」(Simultaneous Localization and Mapping:同時に位置確認と地図化)という技術を利用した人工知能を搭載している点。
2つ目は、スマートフォンやタブレットからの操作に対応する「スマート家電」であり、クラウドとも連携しているということ。
そして3つ目は、ルンバは125,000円(税抜)、ダイソンは138,000円(税抜)という高価格であることだ。いずれにしても、
両社キモ入りの製品であることは間違いない。
しかし、掃除機とはいえど、ロボットはロボット、家電量販店の店頭ではその性能差はわからないし、
内部の機構についても、さっぱりわからないという人も多いだろう。家電Watchでは、ロボット工学の第一人者として活躍する、
“ロボットのプロ”古田貴之氏にこの2つの製品について、話を聞いた。
古田さんは、ロボット界では言わずと知れた有名人だが、実は大の家電製品好きでもある。
自宅ではルンバを愛用しているほか、大学の講義では、ロボット掃除機を題材とし、
分解して、その仕組みを解説することもあるという。10月に発売されたばかりの新製品である、ルンバとダイソンのロボット掃除機も
既に入手しているというから驚きだ。
まずは、両製品を実際に使った第一印象を伺った。
「ルンバの第一印象は、動きがすごく早くなったなということです。SLAM(Simultaneous Localization and Mapping:
同時に位置確認と地図化:以下SLAM)がうまくきいているようですね。カメラがきちんと作動しており、
ソファと椅子の間にあるちょっとしたスペースにも、しっかり入り込んで行くのには驚きました。
一方、ダイソンに関しては、利点と欠点があって、エンジニアとして客観点な意見を述べると、
現時点では欠点の方が目立つかなという印象です。天下のダイソンですから、ロボット掃除機に関してはもう
少し頑張って欲しかったというのが本音です。ダイソンのロボット掃除機は、確かにルンバよりも吸引力が高いです。
でも、全体の掃除能力で比べると、ルンバの方が優れているという印象です」
古田さんの考える、ダイソンの欠点とはどのようなところだろう。
「まず一番は、動きが遅いという点が気になりました。スイッチを入れても、すぐには動き出さない、
考え込んでしまうという時間があります。あとは、やはり本体の高さが気になります。人が入れないところを掃除
するという見地からすると、幅よりも高さを抑えることの方が重要だと思います」
しかし、ダイソンでは、本体の高さよりも、本体幅の狭さの方をアピールしている。
「確かに日本の家屋で使う場合は、本体の幅が結構重要で、たとえば本体が今川焼きくらいの幅だったら、
優勢さが出てくるでしょう。だけど、ルンバとダイソンの本体幅の差で、自宅で使った時に入れる場所が大きく変わってくるとは、
正直思えない。それよりは、背の高さの方が重要かなと僕は思います」
ダイソンの動作が遅いのは、SLAMに問題があるということなのか。
「ダイソンが遅いというよりも、ルンバがうまくシステム構成をしているということです。カメラを用いたSLAMというのは、すごく複雑。
最新のCPUを使っても、まともにやると処理に凄く時間がかかる。我々の研究室では、リアルタイムで動くステレオカメラSLAMを実現しています。
でも、このカメラを使って地図作成まで行なう、リアルタイムSLAM機能を実現できるのは、一線の研究者でもそう多くはいないんです。
実際、ダイソン、ルンバともに、ここの部分はすっぱりあきらめ、地図作成にはカメラを使っていないようです。
つまり、壁や家具の認識は、本体のバンパーや近接センサで検知し、目を使わず手さぐりで地図を作る
目であるカメラは、地図上での自分の位置を確認するのに特化しているようなんです。それでも、カメラ画像の処理にはそれなりに時間がかかる。
この年末、ロボット掃除機が再び盛り上がっている。ロボット掃除機の老舗、米国iRobotは“史上最高”と銘打った
「ルンバ980」を、日本国内で掃除機のトップシェアを誇る英国ダイソンは同社初のロボット掃除機「ダイソン 360 Eye ロボット掃除機」
をそれぞれ発売したからだ。
メーカーの哲学や、見た目はまるで違うこの2機種だが、実はいくつか共通点がある。1つめは本体上部にカメラを搭載し、
「SLAM」(Simultaneous Localization and Mapping:同時に位置確認と地図化)という技術を利用した人工知能を搭載している点。
2つ目は、スマートフォンやタブレットからの操作に対応する「スマート家電」であり、クラウドとも連携しているということ。
そして3つ目は、ルンバは125,000円(税抜)、ダイソンは138,000円(税抜)という高価格であることだ。いずれにしても、
両社キモ入りの製品であることは間違いない。
しかし、掃除機とはいえど、ロボットはロボット、家電量販店の店頭ではその性能差はわからないし、
内部の機構についても、さっぱりわからないという人も多いだろう。家電Watchでは、ロボット工学の第一人者として活躍する、
“ロボットのプロ”古田貴之氏にこの2つの製品について、話を聞いた。
古田さんは、ロボット界では言わずと知れた有名人だが、実は大の家電製品好きでもある。
自宅ではルンバを愛用しているほか、大学の講義では、ロボット掃除機を題材とし、
分解して、その仕組みを解説することもあるという。10月に発売されたばかりの新製品である、ルンバとダイソンのロボット掃除機も
既に入手しているというから驚きだ。
まずは、両製品を実際に使った第一印象を伺った。
「ルンバの第一印象は、動きがすごく早くなったなということです。SLAM(Simultaneous Localization and Mapping:
同時に位置確認と地図化:以下SLAM)がうまくきいているようですね。カメラがきちんと作動しており、
ソファと椅子の間にあるちょっとしたスペースにも、しっかり入り込んで行くのには驚きました。
一方、ダイソンに関しては、利点と欠点があって、エンジニアとして客観点な意見を述べると、
現時点では欠点の方が目立つかなという印象です。天下のダイソンですから、ロボット掃除機に関してはもう
少し頑張って欲しかったというのが本音です。ダイソンのロボット掃除機は、確かにルンバよりも吸引力が高いです。
でも、全体の掃除能力で比べると、ルンバの方が優れているという印象です」
古田さんの考える、ダイソンの欠点とはどのようなところだろう。
「まず一番は、動きが遅いという点が気になりました。スイッチを入れても、すぐには動き出さない、
考え込んでしまうという時間があります。あとは、やはり本体の高さが気になります。人が入れないところを掃除
するという見地からすると、幅よりも高さを抑えることの方が重要だと思います」
しかし、ダイソンでは、本体の高さよりも、本体幅の狭さの方をアピールしている。
「確かに日本の家屋で使う場合は、本体の幅が結構重要で、たとえば本体が今川焼きくらいの幅だったら、
優勢さが出てくるでしょう。だけど、ルンバとダイソンの本体幅の差で、自宅で使った時に入れる場所が大きく変わってくるとは、
正直思えない。それよりは、背の高さの方が重要かなと僕は思います」
ダイソンの動作が遅いのは、SLAMに問題があるということなのか。
「ダイソンが遅いというよりも、ルンバがうまくシステム構成をしているということです。カメラを用いたSLAMというのは、すごく複雑。
最新のCPUを使っても、まともにやると処理に凄く時間がかかる。我々の研究室では、リアルタイムで動くステレオカメラSLAMを実現しています。
でも、このカメラを使って地図作成まで行なう、リアルタイムSLAM機能を実現できるのは、一線の研究者でもそう多くはいないんです。
実際、ダイソン、ルンバともに、ここの部分はすっぱりあきらめ、地図作成にはカメラを使っていないようです。
つまり、壁や家具の認識は、本体のバンパーや近接センサで検知し、目を使わず手さぐりで地図を作る
目であるカメラは、地図上での自分の位置を確認するのに特化しているようなんです。それでも、カメラ画像の処理にはそれなりに時間がかかる。
【ロボット掃除機、買うならルンバVSダイソンどちらがいいか】の続きを読む